その子が画面に出てきた瞬間、 俺の視線は勝手に止まった。
ピシッ…と閉じた唇。 でも瞳だけは、じわ…っと濡れて揺れてた。
制服の袖が、くしゃ…って丸められてて、 その下からのぞく手首に、少しだけ赤みが残ってる。
あぁ、これはもう「映像」やない。 俺の中の「感情センサー」が、ピコン…って反応した。
声が出る前に、伝わるやつ。 それが一番、ヤバいやつ。
ギチ…と軋む椅子の音。 ぐっ…と突き出す脚。 ぱちん…と跳ねた前髪が、うっすら汗ばんだ額に貼りつく。
ただの制服姿なのに、 それが「逃げ場を失った心」に見える不思議。
「自分で選んだんやな」って、画面越しに感じた。
誰かに命令されたんじゃない。 誰かに押し付けられたんでもない。
この子、自分でここに来た。 自分で全部を差し出してる。
でもそれが、あまりに静かすぎて、 逆にこっちの喉が、ぎゅっ…と詰まる。
うるさいくらいの「無音」って、こんなにエグいんか。
目を逸らしたらアカン気がして、 でも直視したら壊れてしまいそうで。 そんな矛盾が、胸の奥でぱんぱんに膨らんでくる。
ぴちゃ…ぴちゃ…とリズムを刻む音。 小さく震える肩。 ひゅう…っと漏れる息。
何も言わへんのに、全部伝わる。
これ、俺の人生で一番「罪深くて、優しいAV」やわ。
制服も、縄も、演出も、全部エグい。 でもそれよりも、この子の「視線」と「沈黙」が刺さる。
だって俺、 本当はただ、誰かにそっと触れてほしかっただけなんや。
性欲ちゃう。 心の音を、誰かに聞いてほしかっただけや。
この作品、怖いくらいに「こっちの孤独」を知ってる。 画面の中で泣く彼女じゃなくて、 それを見つめてる俺のほうが壊れそうになる。
▼ 今夜だけは、彼女の沈黙に飲み込まれてもいい。
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