プールサイドで、何が始まったんやろ。

ただの水泳指導やと思ってたんや。でも最初の視線で、空気がピリッて変わった。胸元から滴るしずくが「ぽた、ぽた」って音立てるたびに、喉がカラカラになっていく。笑ってるのか挑発してるのか分からん口元。息が近づくたび「ドクン、ドクン」って心臓が暴れて止まらへん。なぁ、これってもう指導ちゃうやろ。

肩に触れそうで触れへん距離。「スッ…」ってわざと間を作る仕草。その一瞬に全身が「ゾクッ」と震えるんや。足の先までジワジワ熱が広がって、息が荒くなる。「まだ？」って心で叫んでるのに、敢えて届かんようにしてくる。その焦らしが逆にたまらん。ほんまにズルい。

汗と水滴が混ざる音。

背中を流れるしずくが「つー…」って音立てて落ちていく。揺れるたびに「ぷるん」って響いて、画面越しやのに体温が上がるのが分かる。視線は一度も外さん。こっちの呼吸のリズムまで合わせてきてる。「はぁ、はぁ」って息が重なって、もう戻られへん状態や。抗う気持ちも溶けて消えた。

脚が「ガクガク」震えてても、視線は外せへん。口では「もう無理」って言いかけるのに、体はまだ求めてる。「びくっ、びくっ」って細かい反応が止まらへん。その波が次々と押し寄せてきて、気づけば数えることすら忘れてた。甘い意地悪に振り回されて、もう理性はどっかに置いてきたみたい。

映像が切り替わっても、心臓は「ドクドク」暴れたまま。背中に残った熱も消えん。目を閉じても、視線の残像が張り付いて離れへん。二周目、もう自然に再生ボタンを押してた。これって依存やろ？でも、その依存が心地よすぎる。もう笑うしかないくらい素直に飲み込まれてた。

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